I-HOUSE
1月末に完成し、建築主のIさんよりお便りをいただきました。
引き渡しからの一週間は家具の搬入、カーテン取り付け、絵の飾りつけ、庭木の植え替えであっという間に過ぎました。昨日は子や孫にお披露目をし、皆があげる感嘆の叫び声を二人でしてやったりという思いで楽しみました。あちこちの造作への心配りが思い通りにしっかり発揮されていて、私自身も心から満足しております。近所の方は「近場の別荘ですね」と言ってくれ、娘たちは「パパのお城だね」といいます。たしかに、自宅を出て数歩あるいたところに別世界が広がり、コーナーの特等席に座れば城主の気持ちになれます。飾られた叔母の6枚の風景画を見ながら、孫娘が「美術館みたい」といいました。東の高窓の奥行き感にはこの建物が「只者ではない」と思わせるものがあります。「そう、ここは美術館なんだよ」と思わず言ってしまいました。白い塗り壁と木の相性もとてもよく、ほれぼれと見とれてしまいます。素足で床の感触も楽しみながらこの離れを造って良かったなとつくづく思いました。思いつくままに勝手な注文をする二人に辛抱強く応えてくださり、また私たちには思いもつかない提案もしてくださった栗原さん、小泉さんに心から感謝いたします。また、当麻さんにも大工さんの技が随所にみられるこんなにもしっかりとした素晴らしい木造の家を造り上げてくださった事に感謝申し上げます。
大切に使わせていただきます。本当にありがとうございました。
2024年2月9日
小平市の小さな木の離れ完成しました。
建築主Iさんの出会いから1年9ヵ月、長いようで短い道のりでした。
西川材が大好きというIさんご夫婦にふさわしい木の香りいっぱいの離れになっているのではと思います。
これから壁面にIさんの絵が飾られたり、本棚にたくさんの本が並んで、ご家族皆さんの楽しい声が響きわたる空間になってくれると思います。
Iさん、ご家族皆さんでこの美術館のような離れの中でこれからずっと楽しい時と思い出を重ねていってください。
2024年1月17日
外構の工事も終了して、建築確認検査機関の完了検査を受けました。
階段の幅、踏み面などの寸法を確認していましたが、特に指摘なく検査が無事に終了しました。
27日(土)に完成現場見学会を開催します。
西川材の無垢の杉や桧などを使用した木の家に関心がある方のご参加をお待ちしています。
2023年12月27日
内装の工事が進んでいます。内部足場が取れて、西川材の杉のスケルトン階段にスチールの手すりが設置されました。
お孫さんたちの安全を考えて、Φ16の丸鋼を11cm間隔で並べて白く塗装しています。
2024年1月27日(土)に完成現場見学会を開催予定です。
詳しい内容、お申し込みはこちらから
2023年11月28日
室内の木の部分にアルドボスというドイツのリボス社の自然塗料を塗っています。
亜麻仁油からつくられるこの塗料は有害な揮発性物質を含まないので安心して使う事ができます。
竣工は来年の2月を予定しています。完成現場見学会を開催予定ですので、楽しみにしていてください。
西川材の杉で製作した階段です。踏み板の厚さは38mmです。
踏み板の穴のところにはこれからスチールのΦ16の手すりをつけます。
西川材の杉の大黒柱で面皮付きにしています。自然塗料のアルドボスを塗装しています。
2023年11月14日
内装壁のプラスターボードを施工中です。
プラスターボードを張った後は、左官屋さんが壁の仕上げに薩摩中霧島壁をコテ塗りしていきます。
薩摩中霧島壁は室内の湿気を調整する吸放湿機能に優れている自然素材の壁材です。
4人が並んで使える大きな机です。
上には吊り戸棚、大きな正方形の窓からは、将来藤棚が見える予定です。
吊り戸棚の上の勾配天井の壁には、3つのFIX窓がつきます。
壁の厚み30cmを穿って奥行き感のある洞穴のようなトップサイド窓になる予定です。
建築主のIさんご夫妻に現場の進捗状況を確認してもらっています。
大きな梁、天井板も全て西川材の杉です。昨年の9月に吾野の山で伐採するところから立ち会ってもらいました。
工事中の現場を見てもらいましたが、西川材の杉の木の香りと雰囲気にとても喜んでいただいています。
2023年11月8日
内装の大工さん工事が進んでいます。杉の厚板で壁面いっぱいの造り付けの本棚を製作中です。
この本棚の材料は西川材の杉材をつぎ合わせて幅30cmのパネル状にしたもので当麻さんがI-HOUSE用に特別に作業場で製作したものです。
この西川材の杉パネルを使って壁面いっぱいの大きな本棚を製作しています。
2023年11月5日
10月28日に開催した住まいの『なかみ』構造見学会は好評のうちに無事に終了しました。
断熱材や可変調湿気密シート、無垢の西川材の事、通気の工夫や基礎の断熱など完成してしまうと見えなくなってしまう部分を見て頂く事ができました。
ご参加の皆さん、ありがとうございました。
↑施工を担当している法被姿の当麻工務店の当麻さん、参加者の方に構造の詳しい説明をしています。
2023年10月18日
現在、(有)当麻工務店さんが杉の厚板でスケルトン階段を制作中です。
西川材の杉を使い、ささら板2枚は厚さ60㎜、踏み板は厚さ38㎜です。
階段を支えるささら板と踏み板に刻み加工を施してスケルトン階段を組み上げています。
2023年10月12日
現在、断熱材の施工をしています。屋根裏には150㎜の厚さで外壁には120㎜の厚さでセルロースファイバーを吹き込んでいます。
自然素材のセルロースファイバー吹き込み施工は株式会社マツナガさんです。
光設計とは20年以上の長いお付き合いの会社さんです。
・2023年9月28日
小平市で工事中の「てにもりの家づくり」は順調に工事が進んでいます。
現在は大工さんが外壁の杉の小幅板の下地を張っています。一般的には、合板で施工するケースが多いのですが、てにもりの家づくりではここも西川材の杉の板で昔ながらの施工方法で施工しています。
施工は所沢市の(有)当麻工務店さんです。
吹抜のFIX窓は木枠なしで、左官で奥行きを深く見せるようにデザインしています。
その奥行きの斜めの角度を当麻さんが現場のコンパネに原寸図を書いて確認しています。
4つの面の角度がバラバラのなるようにして室内から見て奥行きのある楽しい窓になるように計画しています。
・2023年8月21日 (上棟)
台風7号の影響で予定より遅れていましたが、8月21日に無事に上棟しました。
現場には西川材の木の香りがいっぱいです。
勾配天井の大きな梁は化粧梁として完成後も表しになりますので、工事中は傷がつかないように養生紙が貼られています。
・2023年7月20日
基礎の鉄筋工事の確認をしました。
コンクリートを打ってしまうと見えなくなる部分ですので、この段階で現場の配筋の状態を確認します。
この後、基礎の底盤のコンクリート打設をしてから土台が乗る立ち上がりのコンクリートを打設します。
8月7日の上棟に向けて順調に工事が進んでいます。
・2023年5月17日
昨年9月に伐採して自然乾燥をしていた杉の木を製材所に運び、Iさんご夫婦に製材する所に立ち会ってもらいました。
樹齢約80年の杉の木を板材に製材していたのですが、その杉の木の断面があまりに美しかったので、Iさんご夫婦、大工の当麻さんと相談して板材の他に、大きな柱にも製材してもらいました。
この大きな柱はI-HOUSEの大黒柱として2階の梁を支えるメインの柱になる予定です。
・2022年9月
山の木の伐採の見学。Iさんのご家族は2022年9月に飯能市東吾野の山での杉の木の伐採に立ち会いをしました。
樹齢約80年のこの杉の木の木はIさんのお住まいの床材や天井材、大黒柱などとして大切に使われる予定です。
NPO法人「西川・森の市場」の「てにもりの家づくり」が小平市で始まりました
埼玉県飯能市のNPO法人「西川・森の市場」は山の生産者と製材業者、工務店、設計事務所などと協力をしながら地元「西川材」の杉や桧を使いながらの「てにもりの家づくり」を進めています。光設計も設計事務所メンバーとして「西川材」を使っての家づくりを応援しています。
「てにもりの家」とは「手に森…」を表しています。東京近郊の身近な山の木を使いながら、山の生産者や製材業者さんなどとも顔の見える関係でのSDGsな家づくりを目指しています。
東京都小平市のI-HOUSEは光設計での「てにもりの家づくり」第1号になる小さな住宅です。昨年6月のNPO法人「西川・森の市場」でのIさんご夫妻との出会いから設計がスタートしていました。ここまで約1年の道のりでしたが順調に設計も終わり、工務店メンバーの(有)当麻工務店さんの施工で工事が始まりました。
昨年には家に使う木を山で伐採するところにご家族の皆さんに立ち会っていただきました。この伐採した杉の木を自然乾燥させて製材をして家の材料として使う予定です。完成は来年の2月末を予定しています。工事中の様子などをアップしていこうと思っています。
I-HOUSEの概要
敷地:東京都小平市小川町1丁目
構造:木造2階建て
1階床面積:36.24㎡
2階床面積:17.01㎡
延べ床面積:53.25㎡(16.13坪)
内部の完成イメージ